厚生労働省によると、看護師の有効求人倍率は、令和3年10月に発表されたもので、2.11倍でした。(※1)
これは、全職業の平均求人倍率1.39倍(※2)と比較しても、高い水準です。
つまり看護師の転職市場は一般転職と比べると、売り手市場であるといえます。
看護師の場合、1人の求職者を2つ以上の病院や施設が取り合う状況であると考えることができます。
したがって、看護師の転職は楽だと考えがちです。
しかし、実際はそうではありません。
その理由を説明します。
まず、看護師の転職市場は確かに売りに手市場であることは間違いありませんが、それだけで転職が楽になるわけではありません。
そのため、理想的な職場を見つけるためには、自分の希望や条件に合った求人を密かに探す必要があります。
実際に自分の理想とする条件、待遇の病院、クリニック、介護施設、企業などがどれ位あるかを調べてみると、意外と少ないことに驚くかもしれません。
特に日勤のみでも高い給与が期待できる企業看護師や美容クリニック看護師のように人気の殺到する看護師求人は、3人に1人もしくは10人に1人しか内定をもらうことができないということはよくあります。
次に、看護師は専門職であり、病院や施設によって求められるスキルや経験が異なります。
職場環境や人間関係、労働条件など、転職を成功させるためには多くの要素を利用する必要があります。
スキルや経験は大切です。
1年目、2年目の看護師よりも3年目の看護師、さらには5年目の看護師が転職においては有利になります。
こうした要素は、転職の成功と失敗を分ける要素であり、また自分の評価を知っておくことも忘れないようにしましょう。
さらに、看護師の転職には、資格や経験だけでなく、人間性やコミュニケーション能力も重要な要素となります。
これは、看護師の仕事がチームで行われることが多く、患者さんや家族との関わりが深いためです。
求人票だけを見ていても、実際の職場の雰囲気や人間関係は見えてきません。
看護師だけに限りませんが、職場の雰囲気や人間関係は働く環境として、勤務形態や給与以上に大切です。
また転職を成功させるためには、転職活動中に自己PRや面接対策を十分に行うことが求められます。
以上の理由から、看護師の転職が一般的な転職と比較して楽は言い切れません。
最新の情報や転職ノウハウを蓄積している大手で実績のある看護師転職サイトを利用することで、より良い職場を見つけることができるでしょう。
看護師が転職活動をする際に知っておくべき業界情報として、まずは看護師転職サイトを利用することが有益です。
例えば、看護ルーやマイナビ看護師、ナース人材バンク(NJB)などがあります。
これらのサイトでは、看護師の求人情報が豊富に掲載されており、希望する条件に合った求人を探すことができます。
また、大手の看護師転職サイトでは、プロのキャリアアドバイザーが病院・施設・クリニック・介護施設・訪問看護ステーション、企業に毎日のように足を運び、最新の求人募集情報を確認しています。
さらに、看護師転職サイトでは、履歴書や職務経歴書の書き方などの転職ノウハウが紹介されていることもあります。
これらの情報を参考にして、自分のスキルや経験をアピールすることができます。
以上が、看護師が転職活動で知っておくべき業界情報です。